きょうのことば 第11集 / The Words / 2004.06公開 | |||
きょうのことば 第11集 2004上半期 The Words |
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ことばの使い方ひとつで、ものごとがガラリと変わる。みんなはそう言っているけど、裏を返せばこんな意味なんじゃない? キレイごとは、なし。時事世相に「忍び足、のち急襲」でせまっていきたい。
20040621号
人生いろいろ、会社もいろいろ、社員もいろいろ
◆最近、こうした実体のない言葉が多すぎる。
◆「さまざまな価値観云々」と言っている人に限って、自分にとって異とする考え方や意見を持つ人を真っ先に無視し、排除する。
◆「いろいろあるけど、俺には知ったことではない」という態度は、他者の存在を眼中に入れず、完全無視の状態にすることだ。そこには対話も論争も生まれない。
◆歌手の島倉千代子が似たような歌を唄っていたが、そこには不信感がないのはなぜだろう。
20040518号
未納と未加入
◆わたしも未納、あなたも未納、みんな未納。 ◆国民年金ひとつで国会議員のクビが飛ぶ風潮が高まっているが、あまりにも神経質過ぎはしないかと思う。
◆先般の江角マキコを例に取れば、
◆しかし、小泉純一郎内閣総理大臣における任意加入期間中の未加入や、数ヶ月単位のわずかな期間の未納を槍玉に上げては「責任を取れ」と要求するのはあまりに酷ではないか。
◆そもそも問題にすべきは、現在国会で審議されている、「保険料は上がるけれども、給付は減っていく年金”改革”法案」であって、個々の国会議員の納入に関する問題は二の次ではないか。論点のすりかえに注ぐ時間を、なぜ根本的な問題解決のために使えないのか。誰もが経済的負担なく保険料を払うことができ、そして最低限の生活を保障する年金が受給できる制度を早く考えてほしいだけだ。 ◆一方、任意加入して保険料を払っていた人が受給できない、納入していたのに納入記録がない…。最大のガンは、被保険者をぞんざいに扱い、国会議員の未納、未加入情報を横流ししては、資金管理のずさんさに対する自らの責任を回避して、国会の動きをせせら笑っている、どこかのお役所だ。
20040417号
自己責任
◆「自己責任」。 ◆英語でも同じ意味のことばがある。"at your own risk"だ。フリーソフトウェアの注意書きにはたいていこうした表記がある。ちなみに弊サイトの免責事項も、「当サイトの情報を各人が利用したことによって受けた損害・障害についての責任は負いません」と書いてあるとおり、「自己責任」で利用してください、と明記している。
◆ここで気をつけたいのは「自己責任=使うな、やるな」という意味ではない。 ◆「自己責任」の裏返しは「自己決定」であり、その対極にあるのは「他者依存」、「他力本願」だ。「自己責任」ということばに抵抗を感じるのは、どこかに「他者依存」を求め、自分は無責任でいたいからではないのか。 ◆しかし「自己責任」を逆手に取って、好き放題に何でもやっていいかといえば違う。また、自己責任に対する「抵抗」を逆手に取って、恩を着せたり、考え方や行動を押しつけるのも違う。 ◆結局はバランスのとり方。この事件における「自己責任」とその逆には、日常を生活している人には縁遠い、さらに言えばイデオロギッシュな「闘争の道具」が見えてくる。事件をどこか醒めた眼で見てしまうのは、バランスの崩れた「闘争」の胡散臭さが感じられたからかもしれない。
20040302号
どっちが未納なのか〜江角マキコが国民年金未納〜 2003年の夏から秋にかけて、「将来、泣いてもいいわけ?」、「将来年金がもらえなくなるって、誰から聞いたの?」とけし掛けて、一気に社会不満を噴出させた社会保険庁の広告。きょうのことば第10集・20031101号で取り上げたが、後日談もまた腹立たしい。 広告やCMで偉そうに犯人探しをしていた江角マキコ自身が、国民年金保険料を17年分も未納していたことが「週刊現代・4月3日号」でスクープされた。さらに未納であるにもかかわらず、所得税の確定申告書には納付していたと虚偽の申告をして社会保険料控除を不正に行っていたこともバレてしまったというとんでもないオチまでついてきた。 広告費は6億2千万円。驚くことに、これらの広告費は納入された国民年金保険料から捻出したという。もちろんそこには未納者であるところの江角がもらったギャラも含まれている。指摘を受けて即座に納付したところで済む問題ではない。
われわれの年金保険料を「ギャラ」という名目で奪い取り、その金で保険料を納付したわけだから、結局のところ何もプラスになっていない。
社会保険庁も、独自の被保険者情報管理システムを高額な予算で稼動させておきながら、目の前の未納者に気づかなかったことを棚に上げて、芸能事務所に抗議したり損害賠償をちらつかせるとは片腹痛い。無職やフリーターの「払いたくても払えない未納者」に督促状を郵送したり、戸別訪問する前にやることはたくさんあるのではないか。 やはり先は暗い。これからの年金。
関連サイト
→読売新聞YOMIURI ON-LINE
関連ページ
→きょうのことば第10集・巷の広告 どっちが誤解なのか〜社会保険庁国民年金CM〜
20040301号
GNNとABCの精神
イラクのサマーワに派遣された自衛隊の本隊。
それにしても派遣された隊員の方々はよく現地の事情を勉強していると思う。
さて今回は、イラク復興支援群長の番匠幸一郎・1等陸佐のことば。
G … 義理
A … 当たり前のことを
政治体制が崩壊した国に「法」というものは存在しないし、あっても機能しない。
翻って、私たちの身のまわりはどうだろう。「GNN」と「ABC」を忘れてしまったために何かがおかしくなってはいないか?
関連サイト
→慶應大学湘南藤沢キャンパス・川瀬・金沢研究室(経営工学)
20040201号
巷の広告 NTT東日本企業CM「ひとりじゃない」
NTT東日本エリアで放映中の企業CM。ビートルズの"Across The Universe"をBGMにSMAPのメンバーが出演しているイメージ広告だが、背景の映像を見るとどこかで見覚えのある風景が広がる。
ところは埼玉県川口市の芝樋ノ爪町1丁目。画面左側にJR東北本線の線路を望み、遠方には芝園団地が見える。香取慎吾が倒れた自転車を起こしているのは、沿線にある市営の自転車置場(年契2,000円)だ。 ちなみに私は昨年、この自転車置場の抽選から外れた。 中居正広が古びた食堂で夕食をとっている映像は、蕨陸橋を鳩ヶ谷方向に降りたところにある中華料理店、「福楽本店」(→画像はこちら)。 店内に入るとさまざまな賞状がぶら下がっており、その中には川に落ちた子供を店主が助けたときの感謝状も掲げられている。ラーメンを食べながらCMの話を振ったが、「ああそうですか…」のひとこと。必要以上に自慢しない奥ゆかしさを感じる。
CMはごく当たり前の日常を描きながら、こうした日常の中にも光ファイバー通信を使ったコミュニケーションが始まろうとしていることを訴える。
関連サイト
20040101号
巷のパロディ 「はたらくくるま(1) 軽装甲機動車(郵政仕様)」
イラク・サマワへの自衛隊先発派遣をきっかけに「機動車」ということばをよく耳にするようになった。
そんなわけで作ってみたのがこの車両。あのいかめしい車両が色を塗り替えてステッカーを貼りつけるだけでずいぶんと親しみやすくなっ…てないか。
関連サイト
→楽天市場・マゴベードットコムマーケットプレイス |
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