03.10.01 缶コーヒー下期の陣(03.10.19補遺)
すっかり秋らしくなりました。
7、8月は冷夏、9月上旬は真夏を思わせる暑さが続き、「涼しいのに炭酸もな…」と飲み物を買う側にとっては商品の選択に結構困りました。
ここ2年ほど、秋になると茶系飲料の新商品が続々登場してまいりましたが、今秋はどうも缶コーヒー飲料に力を入れているようです。各社がぞくぞく新製品を市場に投入しています。
今年のように、暑いのか涼しい(寒い)のかはっきりしない季節には、冷たい、暖かい両方に対応できるコーヒー飲料が欲しくなるor売りたいという動きになるのでしょうか。
弊サイトではコーヒー飲料にあまり詳しくページを割いていませんが、気になる商品がありましたら改めて紹介したいと思います。
ところで、ジョージアのCMが巷で話題になっているようです。男性用のスーツを着込んだ米倉涼子・矢田亜希子・佐藤江梨子の3氏と、石橋蓮司が繰り広げる
「チョットヒトイキイレナクッチャ」
というラップが耳から離れないという方も多いのではないかと思います。
一部ではさんざんなまでに酷評をしていますが、それだけインパクトのあるCMであると言えるのではないかと思います。
「缶コーヒー下期の陣」は果たしてどんな結果になるのでしょうか。
ところで私は缶コーヒーを飲んだあと、口中にいつまでもにおいが残るのが気になります。「においが残らない缶コーヒー」という製品があればいいのに…とつくづく思います。
関連サイト
→日本コカコーラ社・ジョージアネット
└ジョージアCM視聴ページ
2003.08.25 安心して飲みたい。
処暑を迎え、夏休みもそろそろ終わりに近づいてきました。
今年は関東〜東北・北海道では長雨が続き、ついに冷夏となりました。私自身、例年よりも冷たい飲み物に手を延ばさなかったかな…と言いつつも、常温で飲める茶系飲料は結構飲んでいました。
雨の日が多いそうですが、暑い日もいくらかあるとのことですので、渇いたのどにすっきり流れていく飲料を口にしたいと思います。
さて、すでにニュース等で話題になっているのでご存知かと思われますが、ここ数日、清涼飲料水の品質に関しての問題が取りざたされています。ひとつは日本国内で許可されていない食品添加物(香料)が含まれていた問題、もうひとつは輸送中のショックで容器が傷つき、そこから空気が入り込んだことでカビが発生し、それをのんだ方が発熱症状を訴えた問題です。
これらの飲料はすでに自主回収が始まっていますが、こうしたニュースを聞くにつけ、「おいしい」という以前に、「安心して飲める」ことが何よりも大切だと思います。
安心して飲める、だからおいしい。これが清涼飲料です。
どうか、「安心」をいつまでも大切にしていただきたく、この場を借りてお願いいたします。
懐古型飲料としての「炭酸少年」
新緑の木々にしたたる雨粒…梅雨の季節です。
近所の八百屋では青梅が売り出され、梅酒や梅シロップを作る時期がやってきたことを教えてくれます。余談ですが、自宅には21世紀の最初に漬けた梅酒(というと古く感じるが、僅か2年前の話)がまだ熟成を続けています。そろそろ飲んだほうがいいかもしれません。
さて、先月に続き今月も「懐古」つながりの飲料をひとつ。
5月20日から全国発売された、サントリーの「純水サイダー 炭酸少年」がなかなかおいしいかと思います。
300mlアルミ缶にデザインされた涼しい水色系統のパッケージは「いつか見た青い空」を連想させます。グラスにあけると切ないほどに淡い水色の液体が現れます(キリンレモン2101?)。
思わずグラス越しに遠くの風景を眺めてしまいました。
ひとくち含んでみますと、「あの頃、確かに私はそれを飲んでいた」と思えるようなテイストが。「三ツ矢サイダークラシックテイスト」に似ていますが香りは「炭酸少年」のほうが穏やかです。そう、縁日で飲んだ「ラムネ」と駄菓子屋で舐めた「サイダー味の飴」を足して2で割ったようなテイストです。味わっていると、過去の記憶のように味覚が遠ざかっていきます。あと味はすっきりしています。
前回、コカコーラ製品の復刻版で「懐古」に触れましたが、コカコーラ製品が実在した過去に対する懐古であるならば、「炭酸少年」はイメージ上の過去に対する懐古を追求したのではないかと考えられます。
はっきりとした製品名やテイストは覚えていなくても、「そういえば昔、こんな味の炭酸飲料を夏休みの昼下がりに飲んだことがあるよ」と黄ばんだ風景を脳裡に描く、そんな「至福のとき」にふと現れる飲み物をかたちにしてみたら、このようなテイストになった「炭酸少年」。一度お試しあれです。
参考サイト
・サントリー ニュースリリース No.8431
関連サイト(2003.9追加)
・ことだまちゃん文集・ 炭酸少年倶楽部
あの伝説飲料がよみがえる!
木々に若々しく鮮やかな緑色の葉がつき始めました。日差しに含まれる紫外線の量は5月が一番多いのだとか。
これから湿度が多く蒸しむししてくるので、また何かが飲みたくなってきます。
さて、4月30日より一部地域のセブン-イレブンで、80年代に人気を博した飲料が復刻発売されることになりました。6月以降は全国のセブン-イレブンで発売されるとのこと。復刻版は490mlアルミボトル容器入りです。
ラインナップは以下のとおり。
・ファンタ フルーツパンチ(1984)
・ファンタ メロンソーダ
・スプライト クラシックテイスト(1961)
・アンバサ サワーホワイト(1981)
「懐かしのスター名場面集」を彷彿とさせる顔ぶれが並びました。
いずれも弊サイト「記憶の彼方に漂う飲料」や「飲料情報、津々浦々」で思い出話に花の咲いた商品で、1980年代前半バブル突入前の、混沌としながらも元気でいられた頃の記憶がよみがえってきます。
さっそく「ファンタ フルーツパンチ」を飲んでみましたが、口に含んだ瞬間、私の小学生時代のできごとが頭の中にリフレインしてまいりました。暑かった夏、100円玉を握りしめて近所の酒屋の自動販売機に走った記憶、町内会のお祭りで氷柱に冷やされた250ml缶を渇ききった喉に流しこんだ記憶…味覚そして嗅覚をトリガーにして呼び出される情報の多さに驚きを覚えます。
80年代前半、「レトロ」ということばが流行り、大正末期〜昭和初期のデザインセンスが広告やCMに反映され(Ex.ビートたけしの「白仁丹」)、2000年を過ぎてからは高度経済成長期を懐古する現象が多く見受けられます(やはり循環していますね…)。NHK「プロジェクトX」の2001年以降プログラムやテレビ朝日「決定!これが日本のベスト」といったテレビ番組は「高度経済成長期の懐古」というキーワードで説明できるのではないでしょうか。今回復刻された商品群もこの懐古現象につながっているように感じます。
失業率悪化、相次ぐ株価低下、揺らぐ国際関係、凶悪犯罪の増加…事象に相違はあれど、殺伐としてた世の中だったことは1980年代も同じだったと思います。しかし、いまと較べてまだ「望み」や「支え」がたくさんあったからこそ乗り切れたのかもしれません。
これらの復刻飲料を飲むことで、20年前の思い出に浸りながらも、「いま」をどうしたら乗り切ることができるのか、そのヒントを見いだしていけたらな…と思います。
参考サイト
・コカコーラナショナルセールス 今だけ復刻版限定ボトル缶新登場
・セブン-イレブンジャパン
└おすすめ商品
・エキサイトニュース総合研究所・レトロブーム再燃
・私の好きだった消えた飲み物
・記憶の彼方に漂う飲料・アンバサ
・ファンタメロンの記憶(参考出展)
・記憶の彼方に漂う飲料・ニュースプライト(参考出展)
2003.4 比較検討・ティーソーダ2品
桜をはじめ、街並みに色とりどりの花が咲き出しました。
空気もからっとしているので、何かを飲みながら春の一歩を歩き出したいところです。
さて今回のおすすめは、キリンビバレッジの「G.G.Tea ティ・ソーダ」。
紅茶の茶葉に果物の香料を入れて、テイストだけでなく香りを楽しむことのできるフレーバーティーが静かな人気を博しています。このフレーバーティーを缶飲料にしたのがこの商品です。
テイストはピーチ果汁とフルーツ香料をあわせた「ソプラノ・ピーチ」と、オレンジ果汁と柑橘系香料をあわせた「ティ・ソーダ」の2種類です。メタリックなアルミ缶に映えるポップな水玉がデザインされた容器も新鮮です。
個人的には「ティ・ソーダ」が気に入りました。同社が季節限定で販売した「午後の紅茶・グレープフルーツ紅茶」(→バックナンバー2002参照)を連想させる柑橘系のテイストと、後味を爽やかにする炭酸とのマッチングが絶妙です。
また4月15日には、日本リーバ・サントリーの共同開発で「リプトン ティーソーダ スパークル」を全国販売しています。こちらはリプトンだけあって紅茶本来の香りとテイストを強調し、フレーバーティーとは一線を画しているように感じます。
「炭酸+紅茶」というと、1980年代後半にペプシが発売した「ジャズイン」を思い出しますが、再び紅茶に炭酸を入れる飲料が流行り出しそうな気配です。
この炭酸入り紅茶の一騎打ち、さて、どちらに軍配が上がるでしょうか?
くらべてみました
G.G.Tea ティ・ソーダ |
おもな特徴 |
リプトン ティーソーダ
スパークリング |
410ml |
内容量 |
350ml |
130円 |
価格 |
130円 |
アルミ缶 |
容器の形状 |
透明ガラス瓶 |
あり |
栄養成分表示 |
なし |
オレンジ果汁の風味がやや強い |
フルーティー度(官能的に) |
柑橘系の風味は付いているが、抑えられている |
果汁の風味が強く、紅茶の風味は弱い |
紅茶度(官能的に) |
ティーバッグの紅茶を連想する |
口に含んだときにやや強い甘味を感じる |
甘味度(官能的に) |
飲んだ後に強い甘味を感じる |
柑橘系の風味は残るが、甘味がやや強くなる |
炭酸が抜けたとき (官能的に) |
気が抜けると甘さが強くなる |
Webで商品専門のコンテンツ構築、テレビCMで販売拡大をはかる(イメージ先行型) |
広告展開 |
Web上にてキャラクターグッズ懸賞を実施し販売拡大をはかる(付加価値景品型) |
参考サイト
・キリンビバレッジ・G.G.Teaニュースリリース
・キリンビバレッジ・G.G.Teaの商品紹介
・G.G.Teaコンテンツ
・G.G.Tea Cafe
・CD Journal・CM音楽に関する情報
・ブリトニーのとりこ(ブリトニー・スピアーズのファンサイトらしい)
→CM映像が海外でも話題になっているようです。
・リプトン・商品情報サイト
・神戸大・情報処理演習?
・課題4の例題・ティーソーダ
→弊サイトが紹介されていました…。
2003.3 伊藤園 「しそさやわか!」
暦の上では春。いかがお過ごしでしょうか。
中には花粉症で苦しんでおられる方もいらっしゃるのでは…。
今回ご紹介するのは伊藤園の「しそさわやか!」です。
しそ(紫蘇)には花粉症をはじめとするアレルギー症状を抑える働きがあるとかで、280mlボトルでしそ30枚分のビタミン・ポリフェノールが取れると謳っています。
ほのかに香るしその香りは、かつて飲んだことのある梅ジュースを連想します。ただ、結構甘めのテイストなので、よく冷やしてから飲まれるといいかと思います。
人によって好き嫌いの分かれるテイストと思われますが、筆者はしその風味に魅了されてボトルが手離せません。
ちなみに、「しそさわやか!」は2003年1月の発売ですが、伊藤園では以前(2000年)から「しその潤い」という名前の商品を発売していました。
「しその潤い」では280mlで赤しそ29枚、青しそ29枚、計58枚分のしそ(…といってもイメージが湧きませんね…)が摂取できたので、前作より28枚分が削減されていることになります。
「しそ58枚分」という半端な数字が、逆に説得力を感じてよかったのですが…
・伊藤園オンライン・しそさわやか!
・しそさわやか!のプレスリリース
・しその潤いのプレスリリース
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