My Trip/ 秋の岩手紀行-1 / 01.10開設 | |||||||||||||
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1日だけの小さな旅から、数日がかりの旅まで、日記風に描く旅行記です。 10月20日(土)
大宮(8:30)→仙台(14:05)
雲ひとつない快晴です。 宇都宮で追いつきました。最近では数の少なくなった115系という電車で黒磯まで、黒磯から郡山、郡山から福島まで…と細かい乗り継ぎが続く旅程です。近頃、東北本線はまるで通勤路線のような長い座席の電車が多くなってしまいましたが、福島までは何とかボックス席の車輌でした。
ボックス席のいいところは、何といっても車内で弁当を広げられること。朝から何も食べておらず、黒磯で「九尾釜めし」を買って遅い朝食に。構内の高架線を新幹線が勢いよく通過していく下でのんびりと釜めしに箸をつけております。なかなか美味しいですね。
車中で弁当を食べたり、揺れに身を委ねて時々うとうとしながら過ごす…久しぶりに長い距離を普通列車に乗ってみると、このゆっくりとした時間の流れに、今までの心身を擦り減らすような忙しさは一体何だったのかと思うわけです。
車窓を眺めると水田が延々と続きます。すでに稲刈りは終わっており、藁を積み上げたり、あるいは野焼きしている風景が望めます。時々窓のすき間から藁の焼けた匂いが入ってきます。 本宮駅付近に「銘酒 大天狗」と書かれたホーロー看板、そして杉田駅付近のJA倉庫に「家の光(農協ルートで発刊されている月刊雑誌)」のホーロー看板も見えます。東北本線沿線の家々も改築、新築が増えてめっきりこうした古い倉庫や看板を見かけることが少なくなりました。
思えば今日は土曜でした。午前で授業を終えた高校生が続々乗ってきます。
福島からは京浜東北線の電車をさらにイナカ臭くしたような車輌(701系)の登場です。ついにボックス席も福島でエンドで、窓を背にした長ぁい椅子が続きます。ワンマンカーで車内のアナウンスもまるでバスのようです。首を捻って車窓を眺めるのも苦痛なのでしばらくは車内でうとうとしています。 仙台(14:40)→平泉(17:30)・一ノ関
14時に仙台着。次の接続列車まで1時間近くあるので、途中下車していっぷく。 仙台からも701系電車でした。近頃できた「国府多賀城」駅を眺め、塩釜付近で電車は何度も律儀に警笛を鳴らしながらトンネルを出たり入ったりします。トンネルを抜けると松島の海をちらりと眺めることができます。それもわずかの間で再びトンネルに入っていきます。 しかし、この電車に4時間ほど乗っているのですが、やはり疲れます。椅子のクッションはそれほど悪くはないのですが、背中と頭を支えるものがないのです。無理やりに窓の桟に頭をもたれてはいるのですが、金属ですから今度は頭の方が痛くなります。すると尻に全体重がかかってしまうわけです。どうりで尻が痛くなると思いました。
小牛田を過ぎると延々と水田が続く長閑な景色が続きます。空も夕暮れに近づき、輝度が落ちてきます。どこかで遅い昼食を摂りたいと思い、一ノ関で立ち食いそばをすすります。
平泉に降り立つと、深い紺青の空が広がり、夜の訪れを感じます。 平泉23時発の一ノ関行き最終電車で今日の宿泊先、一ノ関に戻ります。まさか旅先で終電に乗るとは思ってもみませんでした。一ノ関に到着後、構内の出発案内板が「本日の列車はすべて終了しました」と表示してあるのが印象的です。
宿は「@ビジネスホテル一関」。「旅の窓口」というサイトで見つけたB&Bスタイルのビジネスホテルです。自動チェックイン機でチェックインの手続きをします。バストイレ付の部屋はとてもこざっぱりしており、快適でした。
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