月刊看板 / 今月の看板-1 / 公開 03.11 更新 06.10 | |||
今月の看板-1 | |||
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巷で見られるさまざまな看板をご紹介する「月刊看板」の原点。
05 落ちたら助からない〜宮城県鳴子の水力発電所にて〜
●今月の看板●
2005.10 落ちたら助からない〜宮城県鳴子の水力発電所にて〜 救いようがないという状況はさまざまな場面に存在するが、これが生命に関わる問題になると事態は切迫感を増す。
この看板は宮城県大崎市で撮影されたもの。ごらんのとおり背景には水力発電所の貯水池があり、この左側にはダムが存在する。
旅先。穏やかな陽射しの下で新鮮な空気を吸いながら散歩しているとき、突然として看板が目に飛び込む。「危い!! 落ちたら助からない」、のどかな風景に一瞬の緊張が走る。
看板のデータ
宮城県大崎市鳴子温泉 2006年9月
2005.07
声に出して読みたい看板 成田名産 米屋の栗やうかん
唐突だが、上の看板の文字を読んでみよう。 夏の昼下がり、氷水で冷やした水やうかんの切れ端を口中にそっと含むと、ほのかな甘味とアズキの香りに一瞬だけ暑さを忘れる。水分の少ない練りやうかんは、時間が経つと砂糖の成分が浮き出てきて次第に角が白く固くなってくる。それを包丁で切るとまるで薄氷の上を歩いたかのようなきれいな亀裂を生じる。 見ても楽しい、食べても楽しい。やうかんを改めて眺めてみるとなかなか面白いお菓子だ。
この看板は千葉県成田市で撮影されたもの。店先にアズキの袋が見えることから乾物店ではないかと考えられるが、詳細は不明。
古代中国で食された羊肉の汁物に似せたことからその名前がつけられた「ようかん(羊羹)」。旧仮名遣いで表記すればこの看板のとおり「やうかん」となる。
しかし、「羊羹」よりも「ようかん」、「ようかん」よりも「やうかん」の方がお菓子のイメージがリアルに伝わってくる。
看板のデータ
千葉県成田市 2000年1月
関連サイト
2004.04
ザ・R指定 蕨駅東口自転車駐車場 ポルノチックな表現や暴力表現の多い映画やビデオソフトで見かける「R指定」。とある駅前では真昼間からこの文字を見ることができる。場所はJR京浜東北線の蕨(わらび)駅。 ここで「R指定」の「R」とは何だろうかということで、英和辞典を調べてみると、次の意味が掲載されている。
restrict 【動詞】 制限する、限定する
2枚目の画像に車イスマークの看板が見られるが、ここには「R登録者 駐車場」と表示してある。 しかし、高齢者や身体の自由に困難のある利用者については、福祉事業の一環として優先的に登録できるようになっている。この場所は駅敷地までわずか10歩。この超一等地ゆえに未登録者が駐車場監視人の目を盗んで自転車を置いていくことが多いために、設置されたのが例の「R指定駐車場看板」である。 ”Restricted”には「狭い」という意味もあるが、市の面積が5.10平方キロ、人口密度が1平方キロ当たり1万3千人という「狭い」街ゆえの看板ともいえる。
看板のデータ
埼玉県蕨市塚越 2004年1月
2004.02
屋号の連鎖と連想 大宮駅東口の商店案内板
駅前でよく見かける地図式の商店案内板。地図としての役割を持ちながら、商店の広告として機能する広告看板の一種だ。広告会社がそれぞれのお店にスポンサーとなってもらい、広告料を多く払ったお店には店舗名や企業名を目立つ場所に大きく表示してくれる。
埼玉の交通の要衝、大宮駅にもこの看板はあった。場所は東口バス乗り場の近く。
しばらく凝視していると、ちょっと変わった屋号があることに気づいた。 「大宮高島屋郵便屋」 世間では「パン屋さん」とか「新聞屋さん」など親しみを込める意味合いで屋号に「〜さん」とつけて呼ぶことがある。一方、「あのラーメン屋の親父め」とか「これが印刷屋の悲しい性よ」などと屋号を呼び捨てにした場合、その店に対する貶し、あるいは自ら就く職業に対する卑下のニュアンスを持ち、印象が大きく変わってくる。
おそらく看板の制作中、「高島屋」の文字に釣られて「郵便局」を「郵便屋」と書いてしまったのかもしれない。けれどここにはさきに触れたような貶しや卑下の意味合いはまったくなく、むしろ「老舗デパートのテナントにはやっぱり屋号だ」という「思い切りのよさ」を感じてしまうのだ。
藍染めに白地の〒マークがプリントされた前かけをつけて「へい、簡易書留いっぽん」とか、「新商品のエクスパック500はどうでっしゃろ?」と肩を縮めて揉み手する局員が窓口にいそうな、そんな空想を抱かせてくれる看板だ。
看板のデータ
埼玉県さいたま市大宮区錦町 2004年1月
2003.11
わかってはいるんだけど… 中華料理店「万華」の看板
今年の夏、とある中華料理店が改装とともに看板も架け替えられた。 そこで見たものは、「万華」とWindowsの標準書体についてくるようなポップ書体で大きく書かれたロゴタイプだった。ご丁寧にも「マンゲ」とルビまで振ってある。 中国では縁起のいい名前だということはわかっている。わかっているのだけれども、ルビに目が行くとよからぬものを連想してしまう。 それにしても、緑色のバックに赤色の文字は配色的に多少難があるように思える。
看板のデータ
埼玉県川口市芝新町 2003年11月 |
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