STIJ Project Logo -
-
- STIJ News 現代飲料考 月刊 看板
巷の風景 My Trip私の旅 STIJ Projectについて 近隣諸網
トップページへ 現代風景研究会のBlogへ -
  関連ページ
STIJ News
イチ押し ダメ出し目次
きょうのことば
巷の風景

最近のイチ押し ダメ出し 1079

 白装束と電磁波にまつわる茶飲み話

5月2日

A「また変な団体が出てきたねぇ」
B「スカラー波? 何じゃ、それ」
A「電磁波が重なるとそういう波形が生じるんだって。んで、スカラー波を浴びつづけてると酸素が不活性化して免疫が低下し、病気になるんだってさ」
B「何かうさんくさいね。確かに電磁波の問題は取りざたされてるけど」
A「電磁波は身のまわりのありとあらゆるところに存在してる。太陽光だって電磁波の一つだし。こう書けばわかるかな」

  電波∈電磁波
  太陽光∈電磁波
  (aがAに属する=「a∈A」と記す)」

B「電磁波はどこにでもあるんだね。で、何が問題なの?」
A「いま問題になってるのは、電磁波が身体に及ぼす影響なんだ。たとえば、電波塔とか、送電線とか、身近な例だと携帯電話とか電磁調理器とかから出てる強い電磁波だね」

B「あれ、心臓ペースメーカーがどうとかこうとかいうのは?」
A「それは電磁波が電子機器に及ぼす影響だね。強い電磁波を与えると電子機器が誤作動することがあるんだ。極端な例で東京タワーのてっぺんに登るとビデオカメラが使えないという話がある。電磁波でノイズが走っちゃうんだ。もしペースメーカーや飛行機の操縦装置が誤作動したら人命にかかわるので、予防策で混んだ電車や航空機の中では使用しないでくれ、と言ってる」
B「まあこれも確かに人に影響が及ぶけど、身体そのものにも影響あるの?」 A「はっきりとしたことは分かってないけど、多分影響がある、と言われてるね。これらの研究は主に送電線から出てる電磁界の影響を調べてるんだけど、スウェーデンの疫学的研究ではクロと出て、送電線の地中化などの対策がなされてる。日本でもようやく疫学的研究が始まったね」

B「ふーん。んじゃ、例のスカラー波って?」
A「これはね、とある団体が『あるかもしれない』と想像したものにすぎない。擬似科学の一種だよ」
B「疑似科学って?」
A「一見して科学的に見えて、ちっとも科学的でないこと。観察、分析、理論をしていると言いつつも、その根拠が個人的な信条だったり、神話的なものだったり、あるいは都合のいい部分だけつまみ出したり…」
B「東南アジアの店によく売ってるパチモノみたいだな…」
A「疑似科学はパチモノ科学、と言えば分かりやすいかもね」

B「でも、そんなものに引っかかる奴いるの?」
A「それがたくさんいるんだよ。疑似科学を唱えてる人たちは『詭弁』というものをよく使うからね。」
B「詭弁ねぇ…」
A「詭弁はよく注意しないと簡単に引っかかる。とにかく自分の主張を通すために強引だから。特異な例なのに、そればかりを強調したり、論点をすりかえたり、それでも落ちなければ感情論になったり…。
 それから、詭弁と言わないまでも科学的というかアカデミックな用語とか持ち出すと何か信用しちゃうところがあるでしょ? そういう心のすき間に入りこんでは人を迷わせるんだよ」
B「まずいね」
A「今は旧来の価値観が変化したり揺らぎつつあるし、社会情勢もよくないから、何がしかの不安が渦巻いてるんだよね。んで、その不安から解放されたいためにハッキリしたもの、強いものを求めようとする傾向がある。よく調べれば間違ってるんだけど、押しの強さでやられちゃう、ってことがあるね。そういう心理状態にあるときは、簡単な詭弁にコロッと引っかかっちゃう。」
B「感染力の強い伝染病みたいだね」

A「いまSARS(重症急性呼吸器症候群)が海外で大流行してるけど、それに限らず伝染病から身を守るために何をする?」
B「うがい、手洗い、不摂生をしない、予防注射するとか…」
A「そうね、ひとことで言えば『免疫をつける』ってことかな。伝染病と同じで、こうした疑似科学に対しても『免疫をつける』ことが大事なんだよ」

B「どうすれば免疫がつけられるのかなぁ」
A「インフルエンザの予防接種に似てて、『これさえ打てば大丈夫』というものは存在しないけど、いくつか実践できるものがある。箇条書きにしてみるね」

1.知識、情報をたくさん仕入れる。
→新聞、テレビ、雑誌、書籍、そしてネット…あらゆる情報を集める。時には実際に足を運んで自分の五感で感じてみる。間口をとにかく広く取って、取捨選択してみる。

2.疑問を持ちながら読む。鵜呑みにしない。
→情報に接していると、さまざまな論点に出くわす。そのとき、「これって本当なのかなぁ?」という姿勢で情報を読みといていく。受験勉強的な知識の詰め込みをやってると、この能力が極端に落ちるから注意が必要だ。

3.日ごろから論理を追う、論理的に考える練習をする。
→詭弁を見抜くのは一朝一夕ではない。頭の体操だと思って続けてみる。

B「なるほど…でも難しそうだなぁ」
A「はじめは難しいと思うかもしれないけど、意識して続けていけば習慣化してくるよ。さっきスカラー波の話で『何かうさんくさいね』って言ってたでしょ? それが疑問を持つ、っていうことなんだよ」
B「そうか…もう少し詰めてみればいいんだな。それを言ったらAさんはバッチリでしょ?」
A「偉そうなこといってるけどまだまだです…。さっきの箇条書きも自分に言い聞かせるつもりで書いたんだ」
B「なぁんだ、安心した。これなら僕も始められるな」

参考サイト

関西電力・電磁界について
疑似科学ってなに?
疑似科学
疑似科学の見分け方
進化論と創造論〜科学と疑似科学の違い〜
如水庵 反オカルト主義宣言
日本脱カルト研究会
書籍・野崎昭弘『詭弁論理学』中公新書 1976(amazon経由)

パナウェーブ研究所・スカラー波の説明

dummy

[STIJ News] [月刊看板] [現代飲料考] [巷の風景] [My Trip]
[Stij Projectについて] [近隣諸網] [Blog] [to Toppage]
当サイト掲載の文書・画像・音声等の無断転載を禁じます。
dummy
dummy