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フラッシュニュース7
 〜石器捏造考・壇上から水かけ〜

2000年11月20日 松浪議員・国会で水かけ騒動

 森内閣の不信任決議の討論中、保守党の松浪健四郎議員が野次に立腹、壇上からコップに入った飲料水を野党側席に投げつけた「決定的瞬間」。議員歴の少ない議員ほど前方に座わるので、新人野党議員はとんだ「水害」に見舞われたようです。おかげさまで不信任決議のことなどどこかへすっ飛んでしまいました。「水を打ったように」静かにはならず、余計に混乱してしまいました。

 不真面目なようで恐縮ですが、投げつけたのがただの飲料水で良かったと思います。もしあれが「ポッカコーヒー」や「なっちゃん」だったらと思うと…議場は台湾の国会並の乱闘ではないでしょうか。

 この松浪議員、過去に「たけしのTVタックル」などに出演していた記憶があります。マッチョ的発言で法政大の田嶋陽子教授とよく言い争っていました。議員になった末には近いうちに何かやらかすかと思っていたのですが…やってしまいました。年末に各局で放送される「決定的瞬間」の政治コーナーではこぞってスローモーションヴィデオを流すかもしれません。

 しかし、直前になって「ドタキャン」をした自民党加藤・山崎派、きっと「ビビリ」を感じたのだと思います。自民党イナカ政治のムラ社会にどっぷり浸っている方にとって「村八分」されるのは最大の恐怖であるのは察しがつきます。それが恐怖となるほど、この党には「自由」も「民主」もないのか…。

2000年11月07日 遺跡発掘捏造事件に思う

 宮城県北部、築館町の遺跡発掘現場で見つかった石器は発掘調査員が自ら埋めたものだった――。連日マスコミを賑わせるこの事件、あってもおかしくはないと思っていたことが現実に起きると、驚きが輪をかけてやってきます。

 この事件に対して発掘調査員氏は、記者会見で頭を落としながら自らの行為を認めましたが、この調査員氏ばかりを槍玉に上げてしまうのも何かいたたまれない気持ちになります。それは「どうしても何かを出さなければならないというプレッシャー」というコメントからも察することができます。調査員個人の成果に対するプレッシャーであるのは確かですが、地域のアイデンティティの主張に対するプレッシャーであるとも言えるのではないでしょうか。

 「古代史ブーム」などということばが聞こえるように、縄文時代や石器時代に大きな関心が向けられている空気があります。邪馬台国は九州北部に存在したという説が浸透しつつある中、時間軸をさらなる過去へシフトしては「この地こそが日本人のルーツだ。邪馬台国なんて目じゃない」と主張せんばかりです。「日本の中心はここだ」とあらゆる地域がその中心点の計算方法を編み出しては主張するにも似たものを感じます。自らが住まう土地が「日本人のルーツ」とすることで、自らの地域の存在意義を認識しようとしている顕れのように感じるのです。

 加えて、これらの遺跡発掘が大きな観光資源になるという経済的側面も見過ごすわけにはいきません。吉野ヶ里、三内丸山などの遺跡には多くの観光客が集まり、それによって周辺地域の経済が潤ったという前例を聞けば、遺跡発掘に多くの期待が集まるのも無理はありません。「石器まんじゅう」を売り、「日本人のルーツ」と書かれた看板や幟端を沿道に設置する中、「何も見つかりませんでした」なんて口が裂けても言えなかったのではないでしょうか。遺跡に対する期待は、調査に携わる人たちに必要以上の重圧をかけていたのではないでしょうか。

 この騒動を見るにつれ、「何のために発掘をするのか?」という意味がどこかでスッパリと抜けてしまっているように思えるのです。

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